こんにちは! アンバサダーのニッシーです。
今回は前記事の予告通り、P-Factoryスタッフ全員が参戦し、その中の井上睦基さんが優勝して日本一に輝いた「第1回全日本ペイントプロテクション選手権2022」について、詳細をご紹介させていただきますね!
この大会は国内で初開催されたプロテクションフィルムの施工技術を競うもので、3月9日から11日まで東京ビックサイトで開催されていたたオートアフターマケット内で行われました。
全国各地から36名のプロテクションフィルム技術者が参加し、1日目に2回戦まで、2日目に4回戦、そして最終日に6回戦まで行い優勝を決定するものです。
主催はP-Factoryの井上社長が理事を務める日本カーラッピング協会ということもあり、井上社長は大会を成功させるため準備段階から尽力され、開催当日は今4名いる審査員の一人としてご活躍しています。
私が感じた大会で勝ち上がるためのポイントは、主に3つ。
- 協賛メーカーのどのフィルムを使っても安定したクオリティを維持できる技術力
- 通常の施工よりはるかに短い制限時間内で仕上げるスピード
- “プレカットデータ”フィルムで正確に貼る技術
まず1について。
今大会で題材として用いられたプロテクションフィルムは3M・エクスペル・フレックスシールドの3種。
下記のように3種類のフィルムを2回ずつ用いることで、どのメーカーのフィルムでも安定して施工できる技術があるかが試されます。
<対戦時の施工内容と使用した商材>
1回戦…フロントフェンダー(商材:3M)
2回戦…ヘッドライト(商材:フレックスシールド )
3回戦…バンパー(商材:エクスペル)
4回戦…フードのハーフ(商材:フレックスシールド )
5回戦…フードのフル(商材:エクスペル)
6回戦…フロント周りフル(商材:3M)

2回戦のヘッドライトPPF施工時(フレックスシールド 使用)
そして2つ目の制限時間について。
1,2回戦は6分間、決勝の6回戦は1時間半など各対戦ごとに制限時間が設けられていました。これは普段仕事で作業するときよりも短時間になるので、時間内に終わらせるためには段取りよく進める必要があります。
そして3つ目。
通常、フィルムをカットせず位置合わせをしてからそれに合わせてフィルムをカットする方法ならば、貼ってからの微調整がしやすいのですが、今回は施工箇所にぴったりの型(すべて1ミリマイナス)でカットされたプレカットデータのフィルムを使用。そのためちょっとでも位置がずれるとそれが大きくミスとして目立ってしまうそうです。
この3つの要素が試されるため、普段からプロテクションフィルム施工をされている職人さんにとってはかなり腕試ししがいがありそうな対戦内容だったのではないでしょうか。
ちなみに4人の審査員は対戦制限時間内でできたところまでを丁寧にチェックしていきます。

マイナス面があれば白ペンで書き込んでいきます
実際の対戦では、初日(1、2回戦)で36人→24人、2日目(3、4回戦)で24人→12人に、そして3日目(5、6回戦)を経て優勝を争いました。
結果は前記事でご紹介したとおり、P-Factoryスタッフ井上睦基さんの優勝で幕を閉じました。

対戦を見守る方々も食い入るように真剣です
ということで、前記事では井上社長にP-Factory代表としてのお立場からお話しを伺いましたが、今回はこの大会の主催者の一人としての立場で開催までの苦労や感想などなど、を伺いました。
Q.3メーカー協賛形式での開催に至るまでの経緯は?
「今回、この大きな会場で大会を実施できるところに漕ぎ着けるまでにたくさんの課題があり、半年かかっています。そして3Mさん主催で開催すると決まったのが昨年の11月です。その後エクスペルとうちのフレックスシールドも加わり3社協賛でやることになったのですが、これが結果的には良かったかなと思っているんですよね。というのも、6回の戦いを3メーカーで使い分けたことによって参加者はいろんなメーカーのフィルムを使うことになり、それによる番狂わせなどもありました。自分の得意なフィルムだけでなく、いろんなフィルムでクオリティを維持して貼れないといけないことがわかったと思いますから。」
Q.フレックスシールド日本総代理店として感じたことは?
「今回の大会でフレックスシールドフィルムを使ったことで、協会の中の方がこのフィルムを知ってくれたというのが大きいですね。まだまだ日本では認知度の低い新しいメーカーなので…。それに『ラインが綺麗に出る』『境界が目立たず綺麗』など、比較的高評価をいただけたのも嬉しいです。また新たな商品のカラーPPFに注目してもらえたのも大きかったかなと」
Q.公平&厳正さを保つために苦労した点は?
「まず施工対象の車種(GRヤリス)も直前でレンタカーを取りに行った上に新車でデータのないクルマだったので、実際に施工し慣れている人は誰もいませんでした。それにプレカットデータを使った型作りもみんなに見られないように大会前日の晩に徹夜でデータをつくり当日に現場に持っていきカットしたので全員が対等の条件で勝負できたのではと思います」

フレックスシールド 新商材のカラーPPFでのデモ施工は同業者の皆さんから大注目!
こうしてお話しを伺っただけでも、大会開催にあたりどれだけ井上社長が尽力されたかが伝わってきます。
井上社長によるとこの大会はとても好評だったため第2回の開催も考えているそうです! 楽しみですよね♪
それにしてもこうしてプロテクションフィルム施工の技術者が切磋琢磨していくことが、業界全体の活性化につながることは間違いないですよね。そして自社のことだけでなく業界全体を盛り上げていくことを常に考えている井上社長には尊敬しかないです!
以上長くなりましたが、大会レポートを締めくくりたいと思います。